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ベッドを購入するにあたって、サイズや形も気になるとは思いますが、「予算に合うかどうか」も同じくらい重要です。
ベッドは決して安い買い物ではないので、事前によく調べた上で購入を決める必要があります。
そこで、この記事ではベッドの価格相場をご紹介した上で、ベッドの価格を決めるサイズ・フレーム・マットレス・産地という4つの要素を解説します。さらに、価格と寝心地の関係について、予算の決め方についても併せてご紹介します。
お店で異なるベッドの価格相場
ベッドは購入するお店によって価格相場に大きな違いがあります。
ここでは、主なベッドの販売店である、激安家具店・格安インテリアショップ・ベッド専門店・高級ブランドについて、それぞれが扱うベッドの相場をご紹介します。
なお、ここでの相場は、木材でできた四つ脚のシンプルなシングルベッドを想定しています。
激安家具店
激安家具店や激安ネット通販では、2万円台でベッドを見つけることができます。中には1万円ほどで購入できるものもありますが、これらはあくまでも安物であると割り切って購入できる方向けのベッドです。
2万円台でも寝心地にやや難があったり、簡易塗装で耐久年数が短かったりするため、例えば単身赴任中に使うなど、数年で買い替える予定がある方におすすめです。
格安インテリアショップ
格安インテリアショップで購入できるベッドの相場は3~5万円です。
ネットのモールの中でもおしゃれさを重視するお店や、その他カタログ通販でもこの価格帯が主力商品となります。天然木でできた良い質感のベッドを見つることもできるため、幅広い層におすすめです。
ベッド専門店
ベッド専門店や、都市部にお店を構えるインテリアショップで売られているベッドは、5~10万円前後が相場です。
木材の質はもちろんのこと、デザインや寝心地にもこだわっており、満足のいく買い物ができるでしょう。配送サービスやアフターケアもしっかりとしているので、今後買い替え予定のない方には特におすすめです。
高級ブランド
一流ホテルで導入されているような、高級ブランドのベッドは20万円ほどします。これらは専門店や百貨店、展示会などで購入できます。
寝心地、デザイン、サービスのどれをとっても申し分ありませんが、マットレスの硬さや厚み、サイズなどは好みが分かれます。自分の目で見て、実際に試してみる必要があります。
ベッドの価格を決める要素
ベッドの価格を決める要素は、サイズ・フレーム・マットレス・産地の4つです。参考:【2020年】後悔しないベッドの選び方|フレーム編
以下ではそれぞれの要素について解説します。
ベッドサイズによる違い
言うまでもありませんが、ベッドはサイズによって価格が変わります。
ベッドのサイズは小さいものから順に、セミシングル、シングル、セミダブル、ダブル、クイーン、キングです。それぞれの寸法と適した使用人数は下記の通りです。
- セミシングル(約80~90cm×195cm):狭いスペースでの使用や子供向け
- シングル(約100cm×195cm):大人1人の一般的なサイズ
- セミダブル(約120cm×195cm):大人1人でよりゆったりと寝たい方向け
- ダブル(約140cm×195cm):大人2人の一般的なサイズ
- クイーン(約160cm×195cm):大人2人+子供向け
- キング(約190cm×195cm):大人2人+子供で広々と寝たい方向け
「1人で寝るならシングルベッド」「2人で寝るならダブルベッド」と単純に選んでしまうと、「思ったよりも狭くて寝返りがうてない」「部屋のスペースに対して大きすぎる」などといった不都合が生じます。
このような事態が起こらないよう、部屋の広さと求めるサイズ感をきちんと確認してからサイズを選ぶ必要があります。
ベッドフレームによる違い
ベッドのフレームによってもベッドの価格は大きく異なります。
ここでは木製ベッドの中でも安価な集成材と高価な無垢材とをご紹介した上で、仕上げの意味も解説します。
安くて軽い集成材
複数の木材を結合させて1枚の板に仕上げたものを集成材と言います。集成材のベッドフレームは比較的安価な上に重量も軽く、それぞれの木がけん制し合うため、板全体の反りが抑えられるというメリットがあります。
一方で、木ならではの風合いや経年での変化を楽しみたいという方には不向きです。
高価で頑丈な無垢材
1本の木から製材した無垢材を用いたベッドフレームは、その希少性の高さから値段が高い傾向にあります。
その分、長く使うことで変化する色味や、木の風合いを楽しむことができます。重量感があって頑丈であることもメリットです。
仕上げの意味
木製製品全般に言えることですが、自然の産物である木を保護し、より美しく見せるために仕上げの塗装は重要です。
塗装にはいくつかの種類がありますが、ここでは代表的なものの特徴を説明します。
・ウレタン塗装
ツルツルとした一般的な塗装です。反りや割れが起こりにくくなるだけでなく、傷や汚れを防ぎ、熱や水にも強いのが特徴です。一方、一度傷がつくと修理が難しく、見た目が人工的で木の質感を楽しめないことが難点です。
・オイル塗装
しっとりとした仕上がりで木の色味を活かすことができます。植物油を使うため環境に優しいことも特徴の1つです。一方で、ウレタン塗装と異なり割れや反りを防げず、傷や汚れも付きやすい傾向にあります。
・UV塗装
ウレタンよりもさらに塗膜が硬く耐久性の高い塗装で、鏡面加工のような仕上がりになります。傷や汚れに強い一方で、一度硬いものなどで表面がかけてしまった場合には自分ではメンテナンスができません。
・ラッカー塗装
塗膜が薄くツヤツヤしすぎないため、ある程度の保護力を持ちながら木の自然な風合いを残すことができます。簡単に自分で塗り直しができる点も特徴です。
マットレスによる違い
上質な睡眠をとるために、自分に合ったマットレスを選ぶことは重要です。
ここからは、マットレスを構成するスプリングと詰め物について、それぞれの種類と特徴をご紹介します。
スプリングの種類と特徴
スプリングは大きく分けて、ポケットコイル・ボンネルコイル・高密度スプリングの3つの種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。
・ポケットコイルマットレス
小さな袋に入れたスプリングをマット全体に敷き詰めたもの。それぞれのコイルが独立しているため、身体にしっかりとフィットします。デメリットとして、局部的な浮き沈みが激しいことと、通気性が悪く耐久性が低いことが挙げられます。
・ボンネルコイルマットレス
スプリング同士を繋げてマットの大きさにしたもの。コイル全体が面で身体を支えるため使用感は硬く寝返りが打ちやすいのが特徴です。一方、横揺れが激しくきしみ音が気になりやすいため複数人での使用にはあまり向かず、体圧の分散はポケットコイルに劣ります。
・高密度スプリングマットレス
一本の銅線を編んで作られたもの。構造上局部的な浮き沈みが少なく通気性・耐久性ともに優れていますが、価格が高い傾向にあります。
詰め物の素材と特徴
詰め物にもさまざまな種類があります。マットレスを選ぶ際はスプリングにばかり目が行きがちですが、実はマットレスのヘタりを大きく左右するのはこの詰め物です。
以下では代表的な4つの詰め物をご紹介します。ベッドを選ぶ際には、どのような詰め物が入っているか、量はしっかり入っているかもチェックしましょう。
・ウレタンフォーム
ほとんどのマットレスに使われており、衝撃を分散させることに長けています。ウレタン単体でできたフォームマットレスも人気です。低反発ウレタンは高級品です。
・綿
通常はボリュームを出すために使われますが、防臭綿や抗菌綿、防ダニ綿などを使用した高機能マットレス存在します。
・不織布
表面のすぐ下やコイルの上下に各素材の仕切りとして多く使われます。
・フェルト
不織布と同じく素材間の仕切りとして用いられ、コイルの上下では緩衝材の役目を果たします。
ベッドの産地による違い
ベッドの産地によっても価格は大きく異なります。日本製のベッドは人件費にかかるコストがかさむ分、価格が高くなりがちです。
一方で、日本独自の気候や日本人の体形について研究を重ねて開発されており、高品質なものが多いのが特徴です。
海外製のベッドは比較的安価に手に入れられるものが多い一方、わずかなゆがみや雑な作りが寝心地の悪さに繋がります。高品質のベッドもあるため一概には言えませんが、選ぶ際には注意が必要です。
価格と寝心地の関係
高いベッドだからといって、必ずしも寝心地が良いとは限りません。
ベッドを選ぶ際には、価格と寝心地とのバランスを考えながら、自分に合ったベッドを選ぶことが重要です。
必ずしも比例しない価格と寝心地
ベッドの値段は、サイズ・フレーム・マットレス・産地など複数の要素で決定されるため、「自分にとっての寝心地の良さ」が必ずしも高価格のベッドで叶えられるとは限りません。
例えば、身体にフィットするベッドを求めている方が、高価格であることに安心し高密度スプリングマットレスのベッドを購入すると、思った以上に硬い寝心地にがっかりすることがあります。
もしくは、マットの素材やフレームにこだわっても、いざ寝てみると思ったよりも狭くて寝返りが打てず、もう少し大きなものを買えばよかったと後悔する可能性もあります。
寝心地の良さを決めるポイントは人それぞれ異なるため、高いものが良いとは一概には言えないのです。
価格と寝心地のバランスが重要
ベッドを選ぶ際に重要なのは、価格と寝心地のバランスです。
高いから良いとは限りませんし、寝心地の良さのみを追求すると予算よりもはるかに高いベッドしか選択肢に残らないこともあります。
ベッドを購入する際にはまず予算を決定し、自分にとって重要なポイントを整理して検討することが大切です。
ベッド購入時の予算の決め方
ベッドは高い買い物です。購入予算を決める際には、必要以上に予算を低く設定しないこと、使用期間を明確にすること、フレームとマットレスとのバランスを考えることが重要です。
使用する期間を意識して、予算を決める
まず前提として、単身赴任や寮生活、子供用ベッドなどの特殊な場合を除いて、ベッドは長い期間使用するものだということを忘れてはいけません。
国内で購入可能なベッドの平均価格はおよそ12万円と言われており、この価格だけを聞くと高いという印象を抱く方が多いでしょう。
しかし、毎日多くの時間を過ごし、健康を直接的に左右する場所であることを考えれば、納得できない価格ではありません。必ずしも高いものを選ぶ必要はありませんが、最初から予算を低く見積もりすぎて選択肢を狭めないことが重要です。
実際の予算を決める際には、使用年数を意識しましょう。例えば、比較的手頃なものを5年で買い替えるのか、中くらいの品質のベッドを10年使うのか、高価なベッドを20年以上使うつもりなのか、それによってかけられるお金は変わってきます。
ベッドフレームよりマットレスに予算をかける
予算の配分は、フレームよりもマットレスに多くかけることをおすすめします。もちろん、フレームにも様々な機能やデザインがあるため選ぶ余地はありますが、寝心地の良さを大きく左右するのはマットレスです。
なお、マットレスとフレームのセット販売もおすすめです。多くの場合、それぞれを単品で購入するよりもお得に購入することができます。
まとめ
ショップごとのベッドの価格の相場、ベッドの価格を決定する要素、そして価格と寝心地の関係や予算の決め方についてご紹介しました。
ベッドに安さだけを求めるのはリスクがありますし、逆に高級品だからといって必ずしも自分に合ったベッドであるとは限りません。
ベッドを購入するにあたっては、自分に必要なポイントを正しく把握することを心がけましょう。