ソファベッドの選び方とおすすめ商品|特徴とメリット・デメリットを紹介

2019.11.20

ベッドは大きく分けてフレームとマットレスの2つで構成されています。

収納力やデザインなど、フレームにもこだわりを持たせることはできますが、ベッドの主目的が「寝ること」であることを考えると、マットレスの選択は最も重要なポイントであると言えるでしょう。

この記事では、マットレスの重要性について解説したうえで、マットレスの選び方や品質の確認方法、マットレスが合わなかった場合の対処法についてご紹介します。

自分に合ったマットレスを選ぶメリット

自分に合ったマットレスを選ぶことによって、多くのメリットを得ることができます。

ここでは、

  1. 腰痛が緩和される
  2. 寝心地が良くなる
  3. 疲れが取れる

の3つをそれぞれ解説していきます。

腰痛が緩和される

マットレスの役割は、「体圧を分散させ、体への負担を軽減すること」です。

睡眠時の仰向けの姿勢では、主に、頭・背中・腰・足の4箇所に重力を受けます。この時、最も負担がかかるのが「腰」です。

自分に合った硬さのマットレスを選ぶことによって、腰に負担が集中してしまうのを防ぎ、腰痛を緩和することができます。

寝心地が良くなる

「通気性」「安定感」「丸洗いできる」など、好みの機能性を持つマットレスを選ぶことによって、寝心地を改善することができます。

例えば、高温多湿の日本の気候に合わせ、通気性が優れているものを選べば、猛暑の夜でも涼しく快適に睡眠をとることができます。

疲れが取れる

適度な硬さのマットレスで寝ることで、寝返りが打ちやすくなりますし、無駄な筋肉を使わなくて済むため、疲れを取ることができます。

柔らかすぎるマットレスは、一見リラックスできそうですが、体が安定せず、寝返りのたびに筋力が必要となり、体力を消耗してしまいます。

また、硬すぎるマットレスは、体の接触箇所が圧迫され、血行が悪くなり、必要以上に寝返りを打ってしまいます。

自分に合ったマットレスの選び方

マットレスの選び方は4種類あります。優先順位を決め、自分に合ったマットレスを選びましょう。

ここでは、

  1. 種類で選ぶ
  2. 硬さで選ぶ
  3. 厚みで選ぶ
  4. 予算で選ぶ

をそれぞれ解説していきます。

種類で選ぶ

マットレスの種類は豊富で、それぞれ特徴があります。

ここでは、

  1. スプリング型
  2. ウレタン・樹脂素材
  3. ラテックス

の解説をしていきます。

・スプリング型

スプリング型のマットレスには、「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」の2種類があります。

・ボンネルコイル

らせん状に巻いたコイルスプリングを連結させたタイプのマットレスです。
適度な硬さと強い弾力が特徴です。体を面で支えるため、しっかりとした寝心地を好む方におすすめです。
また、コイルの間に空間が生まれるため、通気性が優れています。すべてのコイルが連結しているため、動くと多少揺れが生じます。

・ポケットコイル

コイルスプリングを個別に小さく包装して、敷き詰めてあるタイプのマットレスです。
体を点で支えるため、体圧を効率的に分散することができます。体にフィットする感覚を好む方におすすめです。
価格はやや割高ですが、寝返りの際にも横揺れせず、安定感があります。ボンネルコイルと比較して、通気性が劣り、体重が重い方は沈みやすいです。

・ウレタン・樹脂素材

マットレスの素材は、大きく分けて「ウレタン」と「樹脂素材」の2種類あります。
さらに、ウレタンは、「低反発ウレタン」と「高反発ウレタン」に分けられます。

・低反発ウレタン

体圧分散性が優れ、柔らかめの寝心地が特徴です。
体重が重い方は、体が深く沈んでしまうため、寝返りが打ちづらくなります。また、通気性が悪く、寝汗が気になる方には向いていません。
体重が軽く、体が包み込まれるようなフィット感を求める方におすすめです。

・高反発ウレタン

ウレタンならではのソフト感を保ちつつ、体が沈み込み過ぎない、適度な反発力が特徴です。
理想の睡眠姿勢を保つことができ、寝返りを打ちやすい硬さのマットレスです。ただし、マットレスの密度が低いものを選んでしまうと、すぐにへたってしまいます。

やや硬めの寝心地が好みの方におすすめです。

・樹脂素材

「通気性」「耐水性」に優れ、硬めの寝心地が特徴です。
樹脂を網目状に編み込んだ素材で、高反発ウレタンと同じく、理想の睡眠姿勢と、寝返りの打ちやすさを体感できます。丸洗いできるため、衛生的です。
通気性が非常に優れているため、冷え性の方には向いていません。汗っかきの方や清潔感を求める方、肩こり・腰痛に悩んでいる方におすすめです。

・ラテックス

優れた体圧分散性と優しめの反発力が特徴です。
ラテックスは、ゴムの樹液を発泡させた素材です。ゴムの保有量によって、「合成ラテックス」「天然ラテックス」「天然ラテックス100%」に分けられます。
合成ラテックスは、耐久性が劣り、ゴムの匂いが強い場合があるため、天然ゴムの保有量が高いものを選ぶと良いでしょう。

非常に重たいことに加えて、ぐにゃりとするため、引っ越しが多く、持ち運ぶ機会がたくさんある方には向きません。また、ゴムアレルギーの方は、反応が出てしまう可能性があるため、使用できません。
低反発マットレスのような柔らかさがありながらも、沈み込まず、高反発マットレスのような弾力性のある、独特な寝心地を好む方におすすめです。

硬さで選ぶ

マットレスを選ぶ上で、硬さは重要です。

もちろん好みもありますが、自分の体格や体質に合ったものを選びましょう。ここでは3段階の硬さに分けて解説しています。

・沈み込むような柔らかさを求めるなら「低反発ウレタン」「ポケットコイル」

「低反発ウレタン」は、マットレスだけでなく、スポーツシューズや車いす、枕にも使用されており、柔らかく安心感のある素材として定評があります。

「ポケットコイル」も体にフィットし、柔軟性があるため、おすすめです。

・中程度の硬さを求めるなら「高反発ウレタン」「ラテックス」

「高反発ウレタン」と「ラテックス」は、綺麗な睡眠姿勢を保ち、ストレスなく寝返りを打てる特徴があります。ウレタンの密度が高いものを選ぶと、安定した寝心地と、適度な硬さを得られます。

「ラテックス」は「低反発ウレタン」に近い柔らかさはありますが、沈み込むことはないため、独特ながらも安定した硬さを備えています。

・しっかりめの硬さを求めるなら「ボンネルコイル」「樹脂素材」

「ボンネルコイル」は、連結したコイルスプリングによって、体を面で支えてくれます。コイルならではのしっかりした硬さの寝心地です。

「樹脂素材」は、素材が樹脂のため、硬めの寝心地ですが、高反発ウレタンと同じく、健康に良い睡眠姿勢を保つことができます。寝返りも打ちやすいため、肩こりや腰痛で悩んでいる方にも適しています。

厚みで選ぶ

厚みの違いによってもマットレスの特徴は変わってきます。

厚みの目安と、それぞれの特徴を解説していきます。

・8cm

8cmの厚みのマットレスは、三つ折り仕様のものが多く、手軽に折り畳んで収納することができます。
ただし、柔らかいマットレスや低反発素材、体重が重い方は、底に付くような感覚を感じます。

・11cm

「ウレタンマットレス」の平均的な厚みです。体格がしっかりとしている方でも、1枚で十分快適に寝られます。
収納には向いていませんが、8cmよりも寝心地が良いため、定番のサイズです。

・15cm

「スプリングマットレス(ポケットコイル・ボンネルコイル)」の最低限の厚みです。他の種類のマットレスでも十分な厚みのため、選択に迷った際は、「耐久性」「衛生面」「使い勝手」の観点から比較します。

・25cm

このサイズは、「コイルスプリング製のベットマットレス」で人気です。床に敷くのではなく、ベッドで使います。8年以上の使用期間を想定している場合に適しています。

・35cm

高価な「コイルスプリング製のベットマットレス」の中には、35cm以上の厚みのものがあります。クッション材を詰めすぎたものや、豪華に見せかけただけのものではなく、良い素材を使用したマットレスを選ぶ必要があります。

予算で選ぶ

マットレスは、約1万円から10万円以上と、ピンからキリまで価格幅あります。

ここでは、シングルサイズの予算を5段階で解説していきます。

・1万円強

通販の場合、足付きのマットレスが低価格で購入できます。
しかし、低価格の場合、マットレスの質が悪く、肩こりや腰痛の原因にもなるため、素材を確認しておく必要があります。

・1~3万円

コンパクトマットレスは、店舗で購入しても3万円以内で購入できます。
小柄な方や、部屋のスペースを取りたくない方に向いています。

・3万円~5万円

できるだけ低価格で、寝心地を追求するなら、5万円弱のマットレスが適しています。
学生や若い方に人気があります。

・5万円~10万円

この価格帯であれば、肩こりや腰痛に悩んでいる方でも、体に優しいマットレスを選ぶことができます。
また、睡眠の質を追求する方であれば、十分寝心地の良いものを購入できます。

・10万円以上

10万円以上であれば、優れた寝心地や機能性を備えた高級マットレスを購入できます。
高額な買い物のため、実際に寝心地を試してから購入する必要があります。

マットレスの品質をチェックする方法

両手でマットレスを強く押さえると、品質のチェックができます。

スプリング型のものであれば、「スプリングコイルの形や感触が直に伝わる」「スプリングがぎしぎしときしむ音がする」といったマットレスは、寝心地や耐久性にあまり期待ができません。

手で押さえた際に、手のひら2つ分程度に深く沈み込むものは、クッションの層とスプリングコイルの層がバランス良く配置されているため、質が高いマットレスです。

マットレスが合わない場合の対処法

使っているマットレスが「合わない」と感じた場合で、いくつかの対処法を試してみましょう。

ここでは、

  1. 疲れが取れない場合
  2. 腰痛に悩んでいる場合

の2点に焦点を当てて、対処法をご紹介します。

疲れが取れない場合

疲れが取れないと感じる場合、マットレスの状態が悪いか、マットレスがそもそも身体に合っていないことが考えられます。

こういった場合には、通気性の改善をするか、分厚いマットレスへの交換によって問題を解消できる可能性があります。

・通気性の改善を図る

日本の気候は高温多湿であるため、マットレスを放っておくとすぐに湿気を含んでしまいます。

湿気を含んだマットレスは寝心地が悪く、特に猛暑の夜には、良質な睡眠がとれずに朝まで疲れが残ってしまうこともあります。

そんな時は、まずマットレスを風通しのいいところに干してみましょう。通気性の改善は寝心地の良さに直接的に繋がります。場合によっては、ベッドフレームにすのこタイプを選ぶことも有効です。

・厚いマットレスに交換する

分厚いマットレスに交換することで、疲れが取れやすくなることもあります。

薄いマットレスの中には、クッション性や体圧の分散が十分とは言えないものもあります。こうしたマットレスでは、良く寝られていると思っていても、実際には身体の一部に負担がかかり、疲れを取り切れていないことがあります。

マットレスは中の詰め物の種類や、素材にも種類がありますが、厚みを増すだけでも寝心地の改善には有効です。

腰痛に悩んでいる場合

腰痛に悩んでいる場合には、

  1. トッパーやベッドパッドを敷くこと
  2. 姿勢を工夫すること
  3. 生活習慣を見直してみること

を試すことで、問題を改善できるケースがあります。それぞれの方法の詳細をご紹介します。

・トッパーやベッドパッドを敷く

トッパーマットレスと呼ばれる、厚さ5mmほどの薄いマットレスや、キルト素材のベッドパットは、マットレスの汚れを防ぐだけでなく、寝心地の良さにも一役買います。

マットレスを買い替えるのは、なかなか大きな決断が必要です。しかし、手軽なアイテムを追加するだけで、既存のマットレスを活かしながら、寝心地を変えることができるのです。

腰痛はマットレスの硬さが大きく影響しているので、実際に展示物などで試してみることで、自分の身体に合う硬さを探してみましょう。

・腰に負担のかからない姿勢で眠る

睡眠時の姿勢を変えることで、腰痛改善を図ることもできます。

それぞれの体形に合った姿勢があるため、一概には言えませんが、下記の方法は腰痛改善に有効な寝方とされています。

  1. 仰向けに横になり、膝の下にクッションなどを置いて膝を立てて寝る
  2. 横向きになり、背中を軽く丸めるようにして寝る(膝の間にクッションや枕を挟むとより効果的)

なお、うつ伏せは腰に負担がかかりやすい寝方だと言われています。できるだけ避けるよう心がけましょう。

生活習慣を見直してみる

睡眠時を含めた、生活習慣全般を見直してみることも大切です。

腰痛は、主に背骨のゆがみによって発生します。寝方の癖に加えて、長時間足を組む、中腰でいる、といった身体のバランスを崩しうる体勢は、できるだけ避けるよう心がけましょう。

リラックスする時間を持つこと、こまめな水分補給をとること、仕事中でも1時間に1回は立ち上がるようにすることが大切です。

まとめ

マットレスの種類や品質チェックの方法、またマットレスが合わなかった場合の対処法についてご紹介しました。

ベッドの寝心地はマットレスで決まると言っても過言ではありません。

この記事がご自身に合ったマットレスに出会うためのきっかけになれば幸いです。

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